優しい口調の男性からスピーチの英訳のご依頼がありました。
お嬢様の米国の嫁ぎ先のご両親が日本に遊びにいらっしゃるので、両家族で開く食事会の際に、英語で歓迎のスピーチをして皆さんを驚かせたいというご希望でした。
お嬢様はアメリカへの留学後、努力の末に、現在はご自身が大学で教鞭をとられているほどの方なので、もちろんお父様の日本語のスピーチをその場で難なく通訳されることはできるのですが、お父様のお気持ちとしてどうしても御自身の言葉で気持ちを伝えたいとのことでした。
英語に不慣れなお父様が、少しでも話しやすいようにと、なるべくシンプルに(しかしニュアンスが伝わるように)、翻訳者が何度も声に出して読み上げながら、短い文に区切って仕上げました。
当日は「あがってしまい、あまり上手にスピーチを話せなかった」と後日ご報告がありましたが、温かいお気持ちはしっかりと伝わったに違いありません。